検体検査部門

生化学検査

当院ではキヤノンメディカルシステムズ TBA-C16000を用い、患者さんから採取した血液・尿・脳脊髄液・体腔液などを化学的に分析・検査しています。

 

患者さんから採取した血液を遠心分離機にかけると、血液の有形成分(血餅)と液体成分(血清)に分けることができます。生化学検査ではこの液体成分(血清)を用い、中に含まれる蛋白や酵素・老廃物などを検査して、患者さんの健康状態や病気の程度を調べています。

 

これらの検査は病気の診断や治療の判定・病態の経過観察に欠くことのできないものであり、受診当日の採血結果を外来診察に反映するため、スタッフ一同迅速且つ正確に臨床貢献できるように頑張っています。

 

血液検査

血液の量は体重の約1/13といわれていて、大部分の血液は体内の中を循環しています。急な出血で血液の1/3が失われると生命の危険を生ずるといわれています。
血液は体内を循環して多種かつ複雑な機能を果たしていますが、それらの機能は各血液成分が分担しています。そのうち血液検査と言われるものを紹介します。

当院、臨床検査部では、主に血球算定・形態検査、凝固検査などの検査を行っています。

血球算定・形態検査

血液細胞は主に骨髄で造られ、おのおの複雑な機能を果たしながら体内を循環しています。この細胞を機械や顕微鏡を使って調べます。
血球の算定はシスメックス社 XN-1000の機械を用いて行っています。
そのうち白血球を、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球などに分類することにより、病態の様子を知る手がかりとなります。(貧血、白血病、感染症など)

血液凝固検査

凝固検査は血管が破れて出血した時に血液を固めて止血しようとする働きと固まった血液を溶かす働きを見る検査です。

全自動血液凝固分析装置Sekisui CP-3000を使って検査しています。

 

 

免疫血清検査

免疫血清分野では、Abbott社 アーキテクトとキャノンメディカルシステムズ社ci16000 を用いて、感染症、腫瘍マーカー、血清中のホルモンなどを検査しています。

 

当院で検査できる項目
感染症検査 HBV,HCV
免疫検査 IgG,IgM,IgG,C4,C3,RF,MMP
腫瘍マーカー CEA,AFP,CA19-9,PSA
甲状腺ホルモン TSH,FT3,FT4
鉄代謝 フェリチン

 

 

一般検査

尿検査と便潜血検査、血液以外の体液(髄液、腹水など)の検査を行っています。

尿検査

主に全自動尿分析装置を用いて尿中の蛋白・糖・潜血などの検査をする定性検査と直接尿を顕微鏡で観察する尿沈渣検査を行っています。これらの検査は腎臓病や糖尿病、尿路感染症などの診断に有用です。

他にも尿蛋白定量検査や妊娠反応検査も行っています。

 

便潜血検査

大腸癌や大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、胃癌などの消化管疾患の場合、微量の出血を伴うと言われています。その微量の血液を糞便中から検出する検査です。

 

髄液検査

髄膜炎や脳炎などの疾患を診断する際の手がかりとなります。
検査室では、外観、比重、細胞数(白血球の分類)、蛋白定量、糖定量、電解質の検査を行なっています。

 

体腔液検査

腹水や胸水などを採取し検査を行っています。外観、比重、蛋白定量、細胞数などの検査があり必要に応じて微生物検査・細胞診検査を行っています。